抄録
牛乳に残留する細菌発育阻止物質の検出法として,TTCテストが用いられる.この方法は,牛乳検体に一定のStreptococcus thermophilus脱脂乳培養を接種して,37℃で2時間培養したのち,2, 3, 5-triphenyltetrazolium chloride (TTC)を加えて,さらに37℃で30分培養し,TTCの還元によつて,菌増殖の有無を判定するものである.このテストに用いられる菌株を安定に保存し,さらに乾燥菌を利用して試験法を簡易化するために,その凍結乾燥法を検討した.