凍結および乾燥研究会会誌
Online ISSN : 2432-9916
Print ISSN : 0288-8297
3.乾燥BCGワクチンの生菌数に及ぼす加温吸湿の影響と長期保存成績(第1セッション「凍結乾燥」,シンポジウム「凍結・乾燥と保護物質)
沢田 哲治鈴木 正敏渋谷 清
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1971 年 17 巻 p. 57-61

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抄録
1.乾燥BCGワクチンの加温吸湿による生残率の低下は温度よりも湿度により左右されることならびに菌量によって低下の度合に差異があることを明らかにした.2.乾燥BCGワクチン( 1.5mg, 2.5mg, 5mg)の合計14〜16バッチの長期保存における生残率の平均値は5℃10〜12年で66%,25℃5年で28%,37℃1ヵ月で52%であつた.3. 0.5mg, 1.5mg, 2.5mg, 5mg乾燥BCGワクチンを合計99バッチを5℃5年,25℃3〜5年,37℃6ヵ月,45℃3ヵ月保存で,生残率の推移は各ワクチン共に殆んど差異がなかつた.合計99バッチから生残率が50%に低下する期間を推定すると,5℃で5年以降,25℃で約10ヵ月,37℃で約52日,45℃で約13日であった.
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© 1971 低温生物工学会
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