凍結および乾燥研究会会誌
Online ISSN : 2432-9916
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凍結による赤血球の膜構造の変化について(第1報)(昭和52年度第23回凍結及び乾燥研究会研究報告)
荒木 忠
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1977 年 23 巻 p. 58-61

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抄録
赤血球を凍結融解すると,膜から燐脂質及びコレステロールが遊離されるとともに,Band6蛋白の遊離がみられる.他の構造蛋白質の遊離は殆ど認められないが,そのうちのBand2及び5蛋白が膜から脱離され易い状態に変化していることが認められた.このことから,赤血球は凍結によって,膜の蛋白質-脂質又は脂質相互間の結合状態に変化が起り脂質が分子状か或はミセル状で膜から遊離するのであろうと考えられる.
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© 1977 低温生物工学会
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