日本トキシコロジー学会学術年会
第35回日本トキシコロジー学会学術年会
セッションID: W4-1
会議情報
市販前から市販後までの医薬品リスクマネジメントシステム 第2弾 -セーフティサイエンスへのアプローチ-
市販前から市販後までリンクしたセーフティーサイエンスの可能性  ―重篤副作用における副作用メカニズムの解明―サイエンスベースのアプローチにおいて非臨床に期待すること
*原 満良
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抄録
医薬品のライフサイクルを通したリスクマネジメントシステムの構築に関する各製薬企業の取り組みについて、特に非臨床安全性からのアプローチに関してPV分科会が実施したアンケートの結果は、2007年本学会・シンポジウムで発表された。その結果、国内での開発段階からのリスクマネジメントが、今後の検討課題であることが明らかとなった。そこで、製薬企業で治験ならびに市販後の医薬品安全対策に関与している医師にアンケート調査を実施した。
調査対象は、日本製薬医学医師連合会(JAPhMed)に所属する医師207名。 調査時期は、2008年3月16日から4月30日。質問票には、単一あるいは複数選択可能な選択肢による設問に加えて、一部は自由見解を記入する設問を設けた。
主要な質問項目は以下の通り。
・ 所属、安全性情報評価にかかる経験
・ 臨床開発段階での安全性評価体制
・ 臨床開発段階での問題事例の経験とその際の非臨床部門との連携状況
・ 臨床段階での非臨床データの活用状況と改善すべき点
・ 市販後リスクマネジメント・安全性評価における問題事例の経験とその際の非臨床部門との連携状況
・ 特異体質性臓器障害とヒト試料サンプリングの経験
・ 臨床・非臨床の連携による副作用メカニズム解明への期待と実施上の障害・問題点
・ 制癌剤領域における非臨床で得られた毒性プロファイルへの期待
・ サイエンスベースの副作用メカニズム解明へのアプローチと問題点
・ 非臨床/トキシコロジストへの期待
本アンケートにより、実際に医薬品の安全性評価に関わる臨床医から見た、非臨床との連携の現状と問題点、今後の期待と展望を明らかにし、“セーフティーサイエンスベースの構築に向けて何を解決すべきか”を一緒に考えたい。
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© 2008 日本毒性学会
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