日本トキシコロジー学会学術年会
第36回日本トキシコロジー学会学術年会
セッションID: W1-4
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毒性試験・評価の質の向上にかかわる教育:Seeds and Needs of Toxicologists for Pharmaceuticals
非臨床CROにおける試験従事者の教育事例と取組
*穴井 俊二
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キーワード: 教育, 試験従事者, 非臨床CRO
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抄録

非臨床受託機関では、医薬品等について多くの安全性試験を行っている。試験に従事する者は、試験の内容を理解し、信頼性の高い試験結果を得るために、試験に係る多くの知識と技術を習得しなければならない。 各受託機関では、多種多様な試験を受託し、実施してきた長年の経験からそれぞれ工夫を凝らした独自の教育プログラムを準備し、試験従事者のレベルアップに努めてきた。しかし、試験従事者としては、学会発表以外に第三者から正当に評価してもらう機会がなく、試験従事者の研究意欲の低下が各受託機関の抱える悩みでもあった。このような意見を受け、安研協としては、試験従事者としての基本的知識の養成および資質の向上を目指した資格認定制度の設立に着手し、1997年に「教育・研修テキスト」の第1版を刊行した。1999年に資格認定制度を立上げ、同年に同テキストに基づいた「第1回 安研協認定技術者認定試験」を実施した。 近年、安研協の資格認定制度は、一定水準以上の専門知識・技術を持つ安全性試験実務担当者(実務経験1年以上)の認定制度として国内外から認知され、多くの試験従事者が受験するようになり、2008年までに資格認定試験は9回実施され、資格認定者数も1,200名以上となった。 今後、安研協としては、試験従事者を束ねる試験責任者の育成を視野に入れた教育体制の確立に力を注ぎ、試験従事者の意識の向上、更には安全性試験の質の向上に向け、努力していく予定である。

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© 2009 日本毒性学会
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