日本トキシコロジー学会学術年会
第37回日本トキシコロジー学会学術年会
セッションID: P15
会議情報

一般演題 ポスター
Wistar Hannoverラットの生物学的特徴に対する供給源の差に関する検討
*山田 篤外岡 輝子木村 守布留川 恵美子小川 まり栗本 優子石田 尚夫廣田 里香春日 敏郎森口 聡岡崎 欣正大石 裕司
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録
【目的】Wistar Hannoverラットは欧州では毒性試験に繁用されており,Sprague Dawleyラットより長期生存率に優れ,また扱いやす い性質等から日本においても同系ラットに対する有用性が期待されるところである。米国NTPにおいてもWistar Hannoverラットは Fischer 344ラットとともにがん原性試験に推奨されている。Wistar Hannoverラットは国内数社で生産されているが,その由来はそ れぞれ異なり遺伝的な背景を含め生物学な特徴について興味が持たれるところである。また,今後国内でもWistar Hannoverラットを 毒性試験に用いる施設が増えた場合,それぞれ異なる供給源のラットを用いた試験を比較する場合,その生物学的特徴について把握し ておく必要も考えられる。そこで本試験では,異なる供給源から提供された同系ラットを全く同一の環境下で4,13及び26週間飼育し て,一般毒性試験で用いられる種々の毒性指標データを収集し,それぞれの生物学的特徴を調べた。
【方法】RccHan:WISTラット(株式会社日本医科学動物資材研究所生産),BrlHan:WIST@Jc(l GALAS)ラット(日本クレア株式会社生 産)及びCrl:WI(Han)ラット(日本チャールスリバー株式会社生産)を同時期に同一SPF飼育室内で4,13及び26週間飼育して,一般状 態,体重,摂餌量,眼科学的検査,尿検査,血液学的検査,血液化学的検査,剖検,器官重量及び病理組織学的検査データを収集し, それぞれの生物学的特徴を調べた。
【結果】体重,摂餌量,血液学的検査,血液化学的検査及び器官重量等の検査成績において,それぞれの供給源の動物に興味深い差異が みられた。病理組織学的検査については現在実施中である。
著者関連情報
© 2010 日本毒性学会
前の記事 次の記事
feedback
Top