日本毒性学会学術年会
第41回日本毒性学会学術年会
セッションID: P-248
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一般演題 ポスター
実験的乾燥皮膚モデル動物における角質水分量及び皮膚蒸散量の日内変動について
*山田 恭史浅野 育子豊吉 亨太田 隆雄
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抄録
【目的】実験的乾燥皮膚モデル動物を用いて、角質水分量及び皮膚蒸散量の日内変動の有無について確認し、動物の行動パターンとの関連性について検討した。
【方法】Hartley系モルモットに、SLS(ラウリル硫酸ナトリウム)またはAEW(アセトンエーテル混液)を連続塗布して作製した2種の乾燥皮膚モデル動物を用い、3時間おきに角質水分量及び皮膚蒸散量を測定した。また、正常モルモットを24時間ビデオ撮影し、各測定時間の動物の行動パターンを観察した。
【結果】乾燥皮膚部位は両モデルとも正常皮膚部位に比して角質水分量は減少し、皮膚蒸散量は増加がみられ、乾燥皮膚モデルが作製されていることを確認した。両モデルとも正常皮膚部位の角質水分量は正午以降に減少したが、午前6時からは急激に増加した。水分蒸散量は午後3時もしくは午後6時以降に減少したが、午前0時をピークにその後上昇した。両モデルでは、乾燥皮膚部位においても角質水分量及び皮膚蒸散量は正常皮膚部位とほぼ同様な推移を示した。また、動物の行動では午後9時から午前6時は活動量が少ない傾向がみられ、朝方からは行動量が増加した。以上、正常皮膚及び損傷皮膚ともに角質水分量及び水分蒸散量には日内変動があり、これは動物の活動量と相関すると考えられる。
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© 2014 日本毒性学会
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