日本毒性学会学術年会
第44回日本毒性学会学術年会
セッションID: S1-5
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シンポジウム1 インビトロ・インシリコ手法による全身毒性予測評価の現状と課題
体内動態と毒性予測のためのデータベースと創薬
*水口 賢司
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抄録
コンピュータを用いたモデリングは、創薬の多くのステージで既に一定の地位を確立している。特に、数多くの可能性を追求する必要のある、標的探索、スクリーニングや最適化それぞれの初期段階において、インフォマティクス解析はこれから一層重要な役割を果たすと考えられる。インシリコ創薬の基盤技術の中でも、遺伝子、タンパク質、疾患、化合物などのデータが有機的に統合されたデータベースの構築は最も重要なものと言える。我々は、創薬の初期研究における支援を目的としたTargetMineデータウェアハウス(http://targetmine.mizuguchilab.org)を開発し、感染症や呼吸器疾患に関連する新規の制御因子などの予測と実験的な検証に成功してきた。また、安全性評価のためのトキシコゲノミクスデータ統合解析プラットフォームToxygates(http://toxygates.nibiohn.go.jp)やアジュバントデータベースを開発している。さらに、AMEDの「創薬支援インフォマティクスシステム構築」プロジェクトでは、薬物動態、心毒性、肝毒性の基礎データの収集とデータベース化及びそれに基づく予測システムの構築を目的にした事業を展開している。本講演では、これらのデータベース構築の際に必要となるデータ統合についての問題点を議論し、統合解析プラットフォームによる具体的な解析例を紹介する。
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© 2017 日本毒性学会
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