日本毒性学会学術年会
第45回日本毒性学会学術年会
セッションID: P-139
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一般演題 ポスター
ICRマウス,NOGマウス及びSDラットを用いた呼吸機能評価の比較検討
*永山 愛美諸角 芳友小松 弘幸秋江 靖樹
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抄録

【目的】従来安全性薬理試験における呼吸機能評価は主にラットで実施されてきたが,近年はマウスでの評価も増えてきている.さらに,再生医療等製品の安全性評価では免疫不全動物が推奨されるなど,様々な動物種に対応する必要がある.我々は,これらの状況に対応すべくSDラット,ICRマウス及びNOGマウスの呼吸機能を測定し,比較検討した.

【方法】雄性SDラット及びICRマウスに,ジモルホラミン(呼吸機能促進)30 mg/kg及びクロルプロマジン(呼吸機能抑制)100 mg/kgを単回投与し,投与前及び投与後0.5,1,2,4,6,24時間にホールボディプレチスモグラフ法によりemka TECHNOLOGIES社の呼吸機能解析装置を用いて,呼吸機能を測定して1回換気量,呼吸数,及び分時換気量を評価した.また,NOGマウスにはヒト間葉系幹細胞(hMSCs)及びHeLa細胞の懸濁液を単回尾静脈内投与し,投与前及び1,2,4,8時間に呼吸機能を測定した.

【結果】ICRマウス及びSDラットのジモルホラミン投与群は投与後0.5~1時間,クロルプロマジン投与群は投与後0.5~24時間において薬物に起因した呼吸機能の変化が認められた.NOGマウスへのhMSCs及びHela細胞投与群では測定期間中,呼吸機能への変化は認められなかった.本学会では動物種ごとの呼吸機能の経時的変化及びICRマウスとNOGマウスにおける呼吸機能の比較結果について報告する.

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© 2018 日本毒性学会
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