【背景】近年、ミニブタを実験動物として使用できる環境が整い、我々は2013年の本学術集会において、NIBS系ミニブタを用いた胚・胎児発生毒性試験に関する基礎データを報告した。今回はゲッチンゲンミニブタを用いた基礎データを収集したので報告する。
【方法】交尾した8~11ヵ月齢のゲッチンゲンミニブタ10頭を入手し、8頭について妊娠108~110日(初回交配日を妊娠0日と起算)に帝王切開し、妊娠黄体数、着床数、胚・胎児死亡数、生存胎児数、性比、胎児体重、外表、骨格(アリザリンレッドS染色)、内部器官を検査した。
【結果】妊娠率は100%と良好であったが、妊娠102及び109日に各1頭に流産及び早産が認められた。その他の検査項目に特記するような異常は認められなかった。
【まとめ】生殖発生毒性に関するミニブタのデータを蓄積し、使用動物の特性を理解することは催奇形性の評価に有用であると思われる。