日本毒性学会学術年会
第45回日本毒性学会学術年会
セッションID: W2-4
会議情報

ワークショップ2
マイクロサンプリングの導入に関する国内CROの取り組み
*岩井 淳赤川 唯村田 英治
著者情報
会議録・要旨集 フリー

詳細
抄録

2017年11月のジュネーブにおけるICH総会にて,マイクロサンプリング法に関するQ&Aが承認,最終化されたことにより,今後,マイクロサンプリング法の普及が期待される.一方,マイクロサンプリング法については,毒性評価を行う動物から採血することによる毒性評価への影響や従来のサテライト群を設定して比較的多量のサンプルを採取した場合との薬物動態の相違などに関する報告が十分とは言えない.加えて,採血部位,採血器材,血液処理法など検討を要する様々な課題が残されているのが現状である.我々は,マイクロサンプリングに関する基礎的検討結果を第44回(2017年)および本年の日本毒性学会学術年会において報告し,現在も検討を継続している.これまでの採血部位や使用器材等に関する検討結果を踏まえ,CROの立場から現状での課題や今後の予定について報告する.合わせて,2017年よりAMEDの研究班では,統一プロトコールによる多施設間バリデーション試験が実施されている.近い将来,バリデーション試験の結果に基づいたマイクロサンプリング法の毒性試験への普及を進めることが可能と考えられるが,これまでの検討結果を基に技術的な課題や解決策を抽出するとともに,動物福祉と安全性評価を両立可能な毒性試験法の確立に向けた提案を行う.

著者関連情報
© 2018 日本毒性学会
前の記事 次の記事
feedback
Top