日本毒性学会学術年会
第46回日本毒性学会学術年会
セッションID: P-249
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ポスターセッション
非臨床データの匿名化/非特定化:SENDデータの社外共有を前提とした非特定化手法の提案
*本山 径子鈴木 睦佐藤 玄吉池 通晴中島 幹夫山本 雅克井上 裕基小林 圭太木屋 昭憲木ノ本 寿子松本 泉美長谷川 妙子山口 高史原 和久仲野 善久棚治 隆史渡部 一人
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抄録

【はじめに】申請目的で作成したSENDデータを蓄積して創薬に活かすには,自社のみの対応では試験数的にも出来ることに限界がある。一方で,規制当局では確実にSENDデータが蓄積されるため,将来,規制当局とメーカーとが,蓄積したデータ解析に基づき同じ土俵で議論を行い,かつ双方の立場で新薬創出に向けた効果的な蓄積データの利活用を行うには,メーカー側でも社外コンソーシアム等を通じてSENDデータの蓄積(社外共有)を考える必要がある。

今回,日本製薬工業協会 医薬品評価委員会 基礎研究部会「非臨床試験 電子データ標準化(SEND)」検討タスクフォースとして,SENDデータを社外と共有する際,データの有用性(粒度)をあまり下げずに,プライバシー保護を行うにはどうしたらよいか,非臨床の立場から議論して見解を示す。

【方法】PMDAの「医療用医薬品 情報検索」に掲載される情報(CTDモジュール2.6.6/2.6.7)での「黒塗り」と同等となるように,PMDAからの通知「新医薬品の承認審査に係る情報の公表に関する取扱いについて」及びその一部改正に基づき,対象とすべきSENDデータのドメイン及び変数を特定した。そして,特定されたドメインの変数について,臨床で実際に行われている匿名化/非特定化の方法を参照して,非臨床データの非特定化を試みた。

【結果】TF参加企業を対象にして,前述のPMDAからの通知に従って,各企業でCTDモジュール2.6.6/2.6.7の黒塗りしている項目を調査した。本ポスター発表では、その項目とともに,対応するSENDデータ中のドメイン及び変数を示す。さらに,データの有用性(粒度)を下げずに,プライバシー保護を行うための具体的な非特定化の方法を提案する。

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© 2019 日本毒性学会
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