日本毒性学会学術年会
第48回日本毒性学会学術年会
セッションID: P-69E
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ポスターセッション
AAVの次世代への移行リスク評価-社内AAVを投与したサルの生殖組織を用いたin-situ hybridization-
*大谷 尚子渡辺 雄大大村 功
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抄録

AAVを用いた遺伝子治療において、非標的細胞への組み込みは最小限に抑えるべきであり、特に生殖細胞への意図しない遺伝子組み込みリスクは、ベクターDNAの次世代への移行につながる可能性がある。このリスク評価に関しては、医薬品規制調和国際会議(International Council for Harmonisation of Technical Requirements for Pharmaceuticals for Human Use , ICH)から基本的な考え方として、生殖組織への分布の有無の確認、ならびに分布している場合には生殖組織内の局在や持続性を評価する必要性が示されているものの、その詳細な評価方法までは定まっていない。生殖組織への分布の有無については、PCR等の核酸増幅により確認する方法が一般的に採用されているが、生殖組織内の局在(ベクターが生殖細胞内に存在するのか、あるいは非生殖細胞内に存在するのか)の評価方法については定まっていない。唯一、欧州医薬品庁(European Medicines Agency, EMA)のガイドラインにはin-situ hybridizationや組織化学的検査が利用できる可能性が示されているが、その感度や信頼性についての情報はほとんどない。

そこで我々は、AAVを投与したサルの生殖組織を用いて、当該評価におけるin-situ hybridizationの有用性を検討した。精巣においては、AAVゲノムDNAの分布は精細管外の組織でのみ確認されたことから、雄性生殖器での次世代移行リスクは低いことを確認できた。AIによる免疫組織化学染色画像のアルゴリズム解析により、半定量的評価の可能性についても検討したので、併せて報告する。

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