主催: 日本毒性学会
会議名: 第49回日本毒性学会学術年会
開催日: 2022/06/30 - 2022/07/02
First in Human (FIH)における治験計画届出から治験開始までの30日調査は非常にタイトなスケジュールで実施されることから、企業の毒性評価担当者とPMDAの審査員が直接対話する機会が限られている。このため、毒性評価について企業とPMDAの双方で合意に達するまでに必要以上に時間を要し、効率的な医薬品開発の支障となるケースもあると思われる。そこで、開発初期における非臨床安全性試験やFIH試験における治験薬概要書に関する課題と対応について製薬企業にアンケートを行い、20社から回答を得た。早期毒性評価 (in vitro, in vivo)の取り扱い、代替法や最近話題のAI技術の使用の実態、試験を実施する際のガイドラインの選択、などについての各社での考え方や課題、また、治験前相談において、相談事項に対する対応方針についてPMDAと企業で意見の隔たりがあったことなどについて、様々な意見が寄せられた。
本セッションでは、より効率的に医薬品開発を進められるよう、企業とPMDAの相互理解を深めてゆく議論につなげていくため、上記アンケート調査結果を紹介するとともに、円滑な開発を阻む課題を抽出する。