日本毒性学会学術年会
第50回日本毒性学会学術年会
セッションID: OS3-3
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公募シンポジウム3: 胆汁排泄、胆汁うっ滞評価の新機軸 - 胆汁排泄、胆汁うっ滞のヒト予測向上を求めて
ヒト凍結肝細胞サンドイッチ培養法による毛細胆管様構造の構築と食品関連化合物のin vitro胆汁中排泄予測への適用
*北口 隆
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抄録

医薬品や食品関連化合物のヒトにおける体内動態および安全性を予測するうえで、胆汁中排泄は重要な要素の一つである。胆汁中排泄には種差が存在することもあり、動物実験に頼らずヒト予測性の高い試験系が求められている。ヒト凍結肝細胞はヒト体内動態および安全性予測に広く利用されているが、従来のサンドイッチ培養法ではヒト生体同様の網目構造が十分に構築されず、機能的な毛細胆管を形成させることが困難であった。近年、堀内らによりヒトiPS細胞由来肝細胞および市販の長期培養用培地を用いて毛細胆管様構造を構築する新たな培養法が報告された1)。我々は堀内らの培養法をヒト凍結肝細胞へ適用し、ヒトで胆汁中排泄が報告されている医薬品等の既知化合物や、胆汁中排泄の情報が乏しい食品関連化合物の胆汁中排泄を評価した。本講演では、その検討結果を紹介し、この培養法の胆汁中排泄の予測可能性を議論したい。

引用文献 1) Horiuchi et al. (2022) Sci. Rep., 12, 15192.

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© 2023 日本毒性学会
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