日本毒性学会学術年会
第50回日本毒性学会学術年会
セッションID: P3-300
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一般演題 ポスター
臨床検査パラメータと関連臓器のリスト作成
*松本 泉美中島 幹夫酒井 邦佳冨樫 裕子山本 雅克井上 裕基大島 毅西村 享平渡邊 真弓橋本 清弘山本 敏誠棚治 隆史川上 詔夫佐藤 玄本山 径子鈴木 睦
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抄録

非臨床毒性試験において、臨床検査は、被験物質の生体への影響を明らかにする目的で実施される。一連の臨床検査を実施することで、生体の状態を示す多項目のデータが得られる。トキシコロジストは、この得られたデータから、各項目がどの臓器の変化に関連しているかを理解した上で毒性学的意義の判断を行う。経験を積んだトキシコロジストは、このような一連の評価を当たり前のように行うかもしれない。しかしながら、変化したパラメータ項目とそれに対応する臓器の網羅的な対応表はなく、経験の浅い担当者が臨床検査値の変動を適切に解釈することはしばしば困難を伴う。

そこで、我々は反復投与毒性試験のガイドラインに挙げられている測定項目と臓器を基本として、必要に応じて追加の情報を盛り込み、臨床検査項目とその関連臓器のリストを作成した。さらに、非臨床データの利活用を考慮して、Standard for the Exchange of Nonclinical Data(SEND)で採用されているNational Cancer Institute(NCI)の統制用語等も表に加えた。こうすることで、データを可視化する際、データサイエンティストが臓器ごとに検査項目を容易に参照できることから、トキシコロジストとのコミュニケーション促進にも繋がることが期待される。

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