日本毒性学会学術年会
第50回日本毒性学会学術年会
セッションID: S30-4
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シンポジウム30: 生体金属部会シンポジウム 〜金属による生殖毒性〜
酸化チタンナノ粒子と精巣機能障害
*三浦 伸彦吉岡 弘毅横田 理
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抄録

酸化チタンナノ粒子(TiNP)は絵具、塗料、顔料のほか食品、医薬品の着色料、添加物として日常的に用いられ、また抗菌素材、光触媒、オフセット印刷における感光体など工業的にも幅広く用いられている。TiNPのSDSには生殖毒性について「情報なし」と記載され、TiNPによる生体影響を把握しておく必要がある。我々はTiNP (Aeroxide P25)投与マウスにおいて精子運動率及び精子数が明らかに低下することを見出し、精巣はTiNPに対して感受性の高い臓器であること、またTiNPが成熟精子に対して直接の運動性低下作用を有することを報告してきた。本シンポジウムではTiNPが示す精巣機能障害について説明すると共に、TiNPによる生体影響を調べるためのバイオマーカーとして精子運動能の低下が利用できる可能性について言及する。

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