日本毒性学会学術年会
第51回日本毒性学会学術年会
セッションID: S17-4
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シンポジウム17: 形に紐付けられる生体情報解析技術
ミクロ組織を踏まえた高解像度かつ高深度空間トランスクリプトーム技術
*本田 瑞季
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抄録

組織や臓器は時空間的に定められた遺伝子発現により厳密に制御されている。そのため、その仕組みを正確に理解するには空間情報と遺伝子発現情報を紐付けた解析が不可欠である。そこで、我々は組織切片上の光照射した領域だけの遺伝子発現情報を包括的に解析できる手法、Photo-Isolation Chemistry (PIC)を開発した。PICはマウス胚や成体マウス海馬などのマクロ領域から細胞内構造体などの1μm以下のミクロ領域と大小さまざまな領域の遺伝子発現を高感度かつ定量的に解析できる。さらに、未固定や固定凍結切片に加えパラフィン切片にも適応できるため、生物学的研究から病理診断などの臨床研究にまで幅広く応用されることが期待できる。本発表では、PICの原理からPICを用いた様々な解析事例を紹介しつつ、PICの今後の技術展開についても議論する。

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