2019 年 7 巻 1 号 p. 79-84
本研究は疾病地図を用いて岐阜県内の自殺多発地域を特定し、岐阜県の自殺多発地域における自殺対策について考察することを目的とした。疾病地図は、2010年から2014年までの岐阜県内市町村の自殺による死亡者数(5歳ごとの年齢階級別)を基に、男女別で作成した。疾病地図の作成には、Disease Mapping Systemを使用した。結果、高山市を中心とした飛騨地方の男性に高い集積性を認め、大垣市の男女に低い集積性を認めた。高山市を中心とする飛騨地域は、医療資源が少なく、かつ企業規模も小規模のため、自殺の凝集性が高い男性への精神保健医療活動は現状では十分とは言い切れなかった。一方で、先行研究を踏まえて精神科病院と総合病院が連携して精神科リエゾン医療を提供することによる再自殺企図予防の実現可能性が考えられた。