2012 年 15 巻 2 号 p. 010-019
本研究では,人間の心拍変動から読み取れるストレスに着目し,RRI データを用いて鉄道サービスにおけるストレス軽減効果を定量的に評価した.ストレス軽減効果を期待する施策として,女性専用車両の乗車時とノイズキャンセリングシステムの使用時の2 つを評価対象として研究を進めた.ストレスの定量的評価手法には,RRIの中央値を用いたストレス総量の算出とローレンツプロット面積法を用いたストレスの変動特性についての検討を行った.その結果,女性専用車両とノイズキャンセリングシステム使用時のストレス軽減効果について,生体が被るストレス総量や強度の観点より定量的に推定することができた.