運輸政策研究
Online ISSN : 2433-7366
Print ISSN : 1344-3348
政策研究論文
都市開発による鉄道駅の混雑と施設容量に関する研究
鈴木 章悦日比野 直彦森地 茂
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2012 年 15 巻 3 号 p. 002-009

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抄録

東京都心部における容積率規制緩和に伴う開発により,当該地区の従業人口が急速に増加することが予測されている.この通勤旅客の集中と,鉄道駅の現状の施設容量および整備速度の不整合が,混雑,安全面,定時性など様々な点で大きな問題となることが考えられる.本研究は,都市開発に対応した適切な鉄道駅整備がなされるために,今後,混雑が問題となる駅および箇所を定量的に算出することを目的としたものである.分析結果より,①各鉄道事業者の設計容量の基準には差があり,必ずしも高くないこと,②現時点においても設計容量を上回る施設が多数あること,③施設許容量および待ち行列が解消するまでの時間と流動量の関係から対応すべき箇所があることを明らかにしている.

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© 2012 一般財団法人運輸総合研究所
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