運輸政策研究
Online ISSN : 2433-7366
Print ISSN : 1344-3348
学術研究論文
旅客の嗜好性と選択肢の選別プロセスを考慮した幹線鉄道の分担率推定手法の開発
柴田 宗典奥田 大樹武藤 雅威鈴木 崇正
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2014 年 17 巻 1 号 p. 002-011

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抄録

幹線旅客鉄道の需要予測における交通機関分担率の推定では,旅客が利用可能な全交通機関を選択肢として認知しているとの前提に立った非集計型の交通機関選択モデルが適用される.しかしながら,特に非業務目的のトリップの場合には,必ずしも利用可能な交通機関の全てを代替選択肢として認知していない旅客が多く存在する.そこで本研究では,トリップ調査に基づき旅客の嗜好性等が選択肢の選別プロセスに与える影響を表現する選択行動モデルと,このモデルによる分担率推定手法を開発する.更には,既開業の整備新幹線沿線の複数ODにおいて交通機関分担率の事後推定を行ない,実用的な精度で幹線鉄道の分担率が推定可能であることを示す.

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© 2014 一般財団法人運輸総合研究所
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