運輸政策研究
Online ISSN : 2433-7366
Print ISSN : 1344-3348
報告論文
米国初の航空運送事業認定に至る協議から我が国でのドローン宅配実現に向けての考察
-許容リスク・目視外飛行・シングルパイロット複数機運用など-
中村 裕子鈴木 真二
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2021 年 23 巻 p. 48-55

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抄録

2019年4月23日,アメリカ航空局(FAA: Federal Aviation Administration)は,ドローン(UAS: Unmanned Aerial Systems)による宅配サービスを行うのに必要な航空運送事業認定を,Googleの親会社Alphabet傘下のWing Aviation(Wing)に与えたと発表した.この航空運送事業認定は,米国連邦航空規則(FAR: Federal Aviation Regulations)Part135を満たしたオペレーターとしてPart119の下で発行されたものだ.取得にあたり,Wingは一部の規則の適用除外を求め2018年8月より正式にFAAと協議を進めてきた.FAAにより公開された複数の文章や,FAA主催のシンポジウム等をもとに,我が国での本格的なUAS社会実装へのヒントを期待して,FAAとWingの協議の様子,特に許容しうるUAS運用のリスク・目視外飛行・シングルパイロット複数機運用等についての議論を追ってみる.

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© 2020 一般財団法人運輸総合研究所
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