2019年4月23日,アメリカ航空局(FAA: Federal Aviation Administration)は,ドローン(UAS: Unmanned Aerial Systems)による宅配サービスを行うのに必要な航空運送事業認定を,Googleの親会社Alphabet傘下のWing Aviation(Wing)に与えたと発表した.この航空運送事業認定は,米国連邦航空規則(FAR: Federal Aviation Regulations)Part135を満たしたオペレーターとしてPart119の下で発行されたものだ.取得にあたり,Wingは一部の規則の適用除外を求め2018年8月より正式にFAAと協議を進めてきた.FAAにより公開された複数の文章や,FAA主催のシンポジウム等をもとに,我が国での本格的なUAS社会実装へのヒントを期待して,FAAとWingの協議の様子,特に許容しうるUAS運用のリスク・目視外飛行・シングルパイロット複数機運用等についての議論を追ってみる.
中部国際空港は,2005年2月の開港以来,中部圏の航空旅客・航空貨物輸送に大きく貢献している.本稿では,中部国際空港を利用する国際航空貨物の経済波及効果について,国内移動や国際輸送コストのみならず,輸出財の生産過程での中間財購入を通じた地域経済への影響評価を,中部圏地域間産業連関表(2011年表)を用いた産業連関分析を行った.また,中部国際空港を利用する航空旅客に関する経済波及効果との違いについても比較した.本分析により,航空旅客の経済波及効果よりも国際航空貨物の経済波及効果の方が中部圏への影響が大きいことが明らかとなり,国際航空貨物を通じて「ものづくり」中部圏の物流面に大きく寄与していることが示された.
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