運輸政策研究
Online ISSN : 2433-7366
Print ISSN : 1344-3348
報告論文
高速道路の債務償還シミュレーション
-高速道路の永久有料化を見据えた一試算-
後藤 孝夫谷下 雅義根本 敏則
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2022 年 24 巻 p. 019-026

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抄録

本稿では,日本の高速道路網を対象に2115年度まで料金徴収をした場合の償還シミュレーションを行い,現行の高速道路の料金水準と比較した.その結果,現行の枠組みを維持し,「新東名高速道路・新名神高速道路の6車線化」,「暫定2車線の4車線化」および「更新」を実施した場合,全体として約13%の料金引き上げとなること,またAET(All Electronic Tolling)化および暫定2車線区間の料金半額化を考慮した場合もほぼ同じになることを明らかにした.さらに,感度分析の結果から「暫定2車線の4車線化事業の整備期間延長」は料金改定率を抑えることができ,「固定資産税の免除」と「上限金利1%」については,料金引き下げが可能であることを示した.

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© 2022 一般財団法人運輸総合研究所
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