1969 年 22 巻 1-2 号 p. T22-T30
目的 疑似牽切過程をもつ牽切過程においてステープルダイヤグラムが決定される機構を理論的に把握し, ステープルダイヤグラム設計に対する基礎資料を得る. 成果 (1) この牽切過程におけるステープルダイヤグラムの基本的な決定機構が明らかにされ, それの理論式が示された. (2) 短繊雑含有率は真牽切される繊維の切断点を牽切補助具位置に集中させると減少する可能性もあるが, 同時に増加する可能性も大きくなる. (3) ターボステープラーにおける短繊維含有率は, ブレイキングバー1枚が繊維束と1回の接触で疑似牽切する確率を0.06程度以上 (フロントローラーブレイキングバー間長さ15cm程度のとき) にすると増加する場合が多くなる.