芝草研究
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短報
都市緑化用植物としての「ヒューケラ (Heuchera) 」の温度環境に対する適性・耐性
杉山 菜生石川 遼太近藤 三雄
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2010 年 39 巻 1 号 p. 28-31

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抄録

都市緑化用植物として, 本研究ではヒューケラを取り上げ, 温度条件と各種ヒューケラの生育の関係性を明らかにし, その有用性を究明した。供試植物として, ライムリッキー, ピーチフランバ, キャラメルの3品種を選定し実験を行った。まず, 各種ヒューケラの最適温度域を究明するために, 恒温条件下での実験を行った。その結果, 15~30℃の温度域では, 3種ともに, より低温域の方が生育に適していた。3種間ではライムリッキーが最も高温に対して耐性があり, ピーチフランバが他の2種に比べてやや劣るようであった。次に低温条件下で実験を行い, 被害発現温度域・低温臨界温度域を究明した。その結果 (表3), 3種類の中ではライムリッキーが最も低温条件に耐性があると考えられた。また高温条件下で実験を行い, 高温ストレス耐性を究明した。その結果 (表4), 3種の中ではピーチフランバが最も高温ストレス耐性に劣ると考えられた。

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© 2010 日本芝草学会
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