芝草研究
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研究論文
ヘデラ (Hedera) 属植物への光触媒処理による二酸化窒素除去反応向上に関する研究
相川 理基浅井 俊光水庭 千鶴子近藤 三雄
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ジャーナル オープンアクセス

2013 年 41 巻 2 号 p. 144-148

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抄録
ヒートアイランド現象の間接的要因の1つとして問題視されている二酸化窒素 (NO2) を植物によって除去することを目的とし, 供試植物にヘデラ・ヘリックス (Hedera helix L.), ヘデラ・ヘリックス・グレーシャ (Hedera helix cv. Glacier) の2種のツル植物を選出した。さらに, 同じくNO2を除去する効果があり, 近年様々な分野で注目を集めているTiO2とWO3の2つの光触媒を直接生葉に塗布することによって, NO2を効率的に除去できるかについて明らかにする実験を行った。また, 併せて白熱蛍光灯と紫外線蛍光灯の2つの光条件を設定することによって, NO2除去能力に変化が生じるかについても考察を深めた。その結果, 光条件の違いにかかわらず, 単位葉面積当たりのNO2除去量 (μg/m2・h) ではヘリックス, グレーシャ共に概ね無処理区<TiO2処理区<WO3処理区という順序でNO2除去量が増大した。なお, 光触媒定着率はTiO2処理区で16.9〜41.7%, WO3処理区で1.8〜4.0%程であったことから, WO3の光触媒定着率を向上させることで, さらに高いNO2除去効果が期待できるものと推測された。
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© 2013 日本芝草学会
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