1987 年 15 巻 2 号 p. 137-144
ベンスライドは雑草発生前処理により, 1年生イネ科雑草と1年生カヤツリグサ科雑草に卓効を示したが, 1年生広葉雑草には効きにくい。雑草発生後の処理では除草効果は全雑草に劣った。
ベンスライドと多くの除草剤の組合せ実験のなかで雑草発生前処理で除草効果を著しく向上させ, 殺草スペクトラムも拡大させる相手剤はアトラジン, シマジンであり, 次いでアシュラム・プロピザミド・エースフェノン・MCPAであり, これらの後にペンディメタリンであった。
雑草発生後においても良好な組合せはアトラジン, シマジン, MCPAやアシュラムなどとの場合であった。しかし, 雑草の生育がメヒシバで3葉期をすぎるようになると効果は不完全になる。
ヒメコウライシバにたいしてはアトラジン, シマジン, MCPA, アシュラム, プロピザミドやエースフェノンなどとベンスライドの組合せは全く薬害がなく, ベントグラスにたいしてはエースフェノンとの組合せが無害であった。