芝草研究
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6- (N-benzyl) aminopurin (6-BAP) 処理が芝草植物の重量とクロロフィル含有量に及ぼす影響および14C-BAPの芝草植物への吸収と転流
野間 豊
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1992 年 20 巻 2 号 p. 189-194

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抄録

ペレニアルライグラス (Lolium perenne L.) およびクリーピングベントグラス (Agrostis atolonifera L.) に対する6- (N-benzyl) aminopurin (6-BAP) の作用機作解明に関し, 植物重量およびクロロフィル含有量に対する影響と植物体内への吸収・転流について試験を行った。
その結果, 処理した8-14C-BAPのペレニアルライグラスおよびベントグラスに対する14C吸収・転流量は, 処理部位の違いによって差が認められることが明らかになった。
6-BAPはまた, ペレニアルライグラスの生体重量およびクロロフィル含有量の増加を促進する事が明らかにされた。
さらに, 植物体への14C吸収量あるいは転流量は, 草種によって異なることも明らかになった。
以上の試験結果から, 6-BAP処理による影響発現の芝草草種間差の原因として芝草の6-BAP吸収量の差および転流量の芝草草種間差異が関与している可能性が示唆された。

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