2023 年 2 巻 p. 19-26
本研究では,リワークにおける集団療法としての治療因子の検討を目的とし,利用者の主観的体験に着目した.Yalom I Dの提唱する11の治療因子を素材として,卒業者を含むリワーク利用者10名に対し半構造化形式でインタビューを求め,KHcorder3により計量テキスト分析を行った.その結果,「孤独感の緩和」,「所属感と一体感」,「情報や意見交換による相互の助け合い」,「他者を取り入れようとする姿勢」の4種類の因子が見出され,それぞれが治療的効果へ繋がることが示唆された.だが,本研究での調査が限定的な状況下であったことを踏まえると,今後は,利用者や時期を変えて調査データを蓄積し,リワークにおける治療因子の一般化を目指す必要がある.