植生学会誌
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原著論文
ススキとシバの摘葉に対する反応─シカ生息地の群落変化の説明のために
高槻 成紀
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2022 年 39 巻 2 号 p. 85-91

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抄録

1. シカ(ニホンジカ)が生息する金華山島のシカ高密度な場所で,ススキ群落がシバ群落に移行した.この現象を説明するため,両種の摘葉実験により,摘葉間隔の違いが両種に与える影響を調べた.

2. ススキは摘葉間隔が短くなるにつれて葉長,草丈,積算生産量が減少した.

3. ススキは摘葉間隔が30日より短いと開花しなくなった.

4. シバは摘葉間隔にかかわらず葉長,積算生産量に違いがなかった.

5. このことから,シカの強い採食圧がススキ群落を減少させてシバ群落に移行・維持させていることが説明できた.

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