Veterinary Nursing
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6本の市販歯ブラシの形状と使用感の検討
~新型イヌ用歯ブラシの提案に向けて~
蒔田 成美 竹本 貴子小林 真歩左向 敏紀松原 孝子
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2014 年 19 巻 1 号 p. 9-14

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抄録

イヌのデンタルケアは、ヒトとは異なり、飼主により行われる。そのため、動物看護師の役割として、飼主が歯磨きを長期的に行えるような支援と使いやすい歯ブラシの選択への援助があげられる。これまでの研究から、歯科予防は中高齢犬からの需要があり、歯ブラシに不慣れなイヌおよび飼主を対象とした、使いやすい形状をもつ新たな歯ブラシの必要性が求められて来た。そこで、特徴的な形状をもつ市販歯ブラシ6本とイヌ4頭を用いて、形状における操作上の特徴を明確化し、そこから新たな歯ブラシの提案を行った。歯磨きは日本獣医生命科学大学獣医保健看護学科生3名が、各々の方法で行った。3名は各歯ブラシの形状の特徴を生かした使用方法を行っており、歯ブラシごとに使いやすい部位も異なる結果となった。さらに中高齢犬を対象とした歯磨きにおいて、細やかなブラシ動作は困難であることが推測される。これらを踏まえ、最適と思われる歯ブラシを検討することができた。また、型が異なることで適する歯磨き方法が考えられたことから、飼い主にはその歯ブラシに合わせた歯磨き指導の必要性が示唆された。

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© 2014 日本動物看護学会
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