抄録
わが国の多くの幼稚園では子ども達の心を育む教育のためにウサギが飼育されている。しかし、ウサギの福祉は十分に配慮されておらず、飼育管理状況の不適切な幼稚園もある。その一因としてウサギに対する保育者の関心や愛情の低さが考えられる。ペットに対する「名づけ」は飼い主のペットに対する関心や愛情を表しているとされている。そこで本研究では、幼稚園におけるウサギへの名づけ行為も保育者の関心と愛情の表現であり、名前をつけている園の方がつけていない園よりもウサギの飼育状況が良好であるとする仮説を立てて調査を行った。研究の結果、ウサギに名前をつけている園の方がつけていない園よりも適切な飼育管理を実践していることが示唆され、仮説を支持するものであった。特に名前の種類(名づけの質)が飼育管理状況に関連している可能性があると考えられた。