抄録
パピークラス(子犬の社会化教室)はイヌの問題行動の予防にも役立つ重要な教育の場であるが、まだ一般的ではない。本研究ではこのパピークラスの認知度の向上と参加促進の基本情報を得ることを目的とした。動物愛護フェスティバルinえべつにおいて、飼い主に対してパピークラスの認知度および知識についてアンケートを取った。さらに、酪農学園大学で開催したパピークラスにて同様のアンケートを行った。その結果、動物愛護フェスティバルにおいて飼い主の76%(143/187)がパピークラスを認知している一方、75%(127/169)の飼い主は受けたことがなかった。その理由の一つとして、パピークラスを開催する動物病院の少ないことが考えられた。パピークラスに参加した飼い主はインターネット等で情報を得ており、しかも参加者全員が効果を感じていた。本研究の結果からパピークラスについてのインターネットを活用した宣伝と開催動物病院数の増加の必要性が明らかとなった。