2023 年 7 巻 1 号 p. 63-69
本稿は、保育学者・加藤繁美の保育記録方法論である「シナリオ型保育記録」に焦点を当て、その記録形式が、彼の保育者の専門性論や、カリキュラム論と緊密に関連しあう相同の構造を有していることを明らかにしようとするものである。加藤は、保育記録を、直感に基づく一回性の記録と、その記録を意味によって連結させる記録の二層からなるものと考えている。このような、二層性を有する保育記録は、加藤による保育者の専門性認識、保育カリキュラム認識が二層からなることを反映したものである。