ビタミン
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アスコルビン酸2-硫酸を経口投与したニジマスの臓器中ビタミンC含有量
辻村 卓吉川 春寿長谷川 忠男鈴木 隆雄笠井 孝正諏訪 富雄北村 佐三郎
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1978 年 52 巻 2 号 p. 69-76

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抄録
体重150〜200gのニジマスを用いて以下の2通りの実験を行った.1)飼料100g中にAsSを2mmol添加し, ニジマスの体重の1%量を投与し経時的に血清, 肝臓及び筋肉中のTC, AsA及びDAsA量を測定した.そして等モルのAsA添加飼料を投与したものと比較した.2)肝臓抽出液中のAsS-sulfohydrolase活性を測定し, モルモット肝臓抽出液の酵素活性と比較した.1)ニジマスは成魚においても経口的に摂取したAsSを加水分解し, 臓器中AsAを増加させた.DAsA含有量はほぼ一定であった.肝臓において0時間のTC値55μg/gがAsS添加飼料投与後48時間で110μg/g, AsA添加飼料の場合は220μg/gまで増加した.血清, 筋肉においてもAsS投与区のC含有量は経時的に増加したが, AsA投与区のC含有量はAsS投与区を常に上回った.2)ニジマス肝臓中AsS-sulfohydrolaseの最適温度は30℃付近にあり, 最適pHは酢酸緩衝液を用いた場合が4.0,グリシン・塩酸緩衝液による場合が3.6であった.AsSの分解は酢酸緩衝液を用いた方が大きく, pH4.0,30℃の反応条件下で20時間までAsSから生成したSO^<2->_4を定量した結果, 10,20,60,1,200分における値は4.0,4.1,4.3及び5μmolであった.対照においたモルモット肝臓中AsS-sulfohydrolaseの最適温度は37℃, 最適pHは酢酸緩衝液中で4.0であり, in vitro, 最適条件下におけるAsS分解能はニジマスの場合と同じくらいであった.
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© 1978 日本ビタミン学会

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