ビタミン
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Dunaliella bardawil 由来のβ-カロテン製剤長期服用時のヒトにおける血中動態
玉井 浩村田 卓士森信 孝雄真砂 光宏竹中 裕行林 勝彦美濃 真
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1993 年 67 巻 3 号 p. 127-132

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抄録
健康成人非喫煙男子志願者20名に対し、Dunaliella bardawil由来の天然β-カロテン60 mgとプラシーボを1日1回朝食とともに連日服用させ、3ヶ月間経過観察を行なった。血漿中all-trans型β-カロテンは投与後2週間でピークに達し、投与前の約4倍に達した。更に、単核球ではそれより1週間遅れてピークに達し、投与前の約2倍に達した。血小板では3ヶ月目でもわずかに上昇を続け、投与前の約3倍に達した。しかし、赤血球ではほとんど上昇を認めなかった。9-cis型β-カロテンは血漿中でall-trans型β-カロテンの約1/10倍程度に上昇したが、単核球、血小板、赤血球での上昇はわずかであった。3ヶ月間の天然β-カロテン投与中にとくに肝、腎機能などに異常なく、皮膚黄染などの症状も認めず、副作用はなかった。
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© 1993 日本ビタミン学会

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