インターネットの普及率やそのブロードバンド化率では、世界的にも先進国であるわが国が、その地位を確実なものにし、さらに上を目指すには一般家庭の情報化とその積極的な推進が大切である。本稿では、家屋および家庭の情報化を進める上で、それを如何に有意義なものにするかを考察し、家庭の情報化を推進する方策を、動機付け(エンタテインメント)、推進力(地域の情報化)、維持力(ネットワークドアプライアンス)という3つの観点から論じている。また、家庭ではITのエンタテインメント利用、さらにはIT利用を面白く、楽しいものにすることが重要であるという指摘を通じて、新しい情報学の分野としてエンタテインメントコンピューティングの研究が必要であることを説いている。