ディジタル福祉マップについての検討は,産学公民連携組織の厚木ITコンソシアムにおいて,実践的な活動として行われている.ディジタル福祉マップは,高齢者や障害者が安全に安心して外出できるようにインターネット上に障害物や生活情報などの福祉情報を掲載した地図である.2003年2月には本システムのモデルシステムを用いた地域実証実験が行われ,その有効性と利便性を確認した.本稿では,最初にディジタル福祉マップのモデルシステムの概要とその研究体制について示す.次にディジタル福祉マップにおけるイベント連携機能とその技術検討結果を示す.そして,本機能の実証実験を2003年8月の地域祭りの際に行い,参加者及び利用者の評価により有効性を確認するとともに,ディジタル福祉マップにおける今後の課題について検討する.