本論文では,耳介輪郭線の類似性測度を提案した.耳介の類似性は耳介の軟骨形状に記録されている成長過程と考えられる.その成長過程の特徴は輪郭線の凹凸で示すと数画素である.(1)この特徴を抽出するには,輪郭線を放物線弧で近似する方法が有効である.(2)輪郭線の類似性は放物線弧の支持三角形の面積に関する(det(p’p”))で測る方法が有効であることを示した.(3)最後に,濃度変化が緩やかである耳介内側の輪郭線抽出について,放射線状に取得した濃度値にCannyによるエッジ検出法を適用する方法が有効であることを示した.