2024 年 43 巻 1 号 p. 61-69
本研究では,作業療法士11名を対象に彼らが軽度知的障害者の就労促進を図るために,就労に対して取り組む際の視点や支援方法を明らかにすることを目的に,インタビュー調査を行った.分析は,修正版グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いた.結果,24個の概念と5個のサブカテゴリーを経て,【幅広いアセスメント】【伴走者としての支援】【就労に向けた支援】【支援の連続性】の4つのカテゴリーが生成された.対象者や企業をあらゆる方向から見てアセスメントをする力や,就労に向けて働く動機を見つけるなどの下準備をすること,将来を見据えてライフステージに合わせた支援を行うことが大切になると示唆された.