抄録
幹細胞研究や創薬などの研究分野においては、顕微鏡画像から細胞領域を抽出し、正確な同定やスクリーニングを行うことが求められる。これらの作業は、大部分が手作業で行われているため、大量の労力が必要であり、複数人で作業を行った場合客観性に欠けるという問題がある。そのため、コンピュータによる自動化が研究されている。そこで、本研究では細胞のテクスチャを解析し、Chan-Veseレベルセット領域分割モデルを用いて、細胞が密集し個々の細胞領域の分離・抽出が難しい場面での細胞領域の抽出を自動で行った。そして、得られたデータが細胞の分裂周期の同定に使用できるデータとなるかを検証する。