抄録
屋外を対象とするコンピュータビジョンアプリケーションにおいて照度改善の重要性は高い.この問題を解決する研究は多く報告されているが様々な問題点を含んでいる.そこで本研究では,variational retinex modelとbright channel priorを組み合わせた手法を用いることで,コントラストの過強調とノイズの抑制を行った.また,2次最適化問題を解く手法としてFFTを用いることで,計算コストの削減も行った.さらに,この手法で生じるエッジ付近のぼけアーチファクトを抑制するために,夜間画像に適用できる形に変更した活性化マップを用いた.最終的に実験により,提案法の有効性を確認した.また,物体検出の実験により,検出精度の向上も確認した.