抄録
近年では,注意喚起や技術の発展により労働災害は減少傾向にあるが,労働災害の中でも作業者の注意不足が原因でヒヤリハットを感じたり,外国人労働者に工場内作業の指示がうまく伝わらず,労働災害を起こしてしまうなど,労働災害の原因はヒューマンエラーであることが多いという問題がある.本研究では,動画解析技術を用いて工場内作業における異常状態の検出と予測を行う.具体的には,認知負荷課題の有無によって,注意状態の低下を疑似的に作成し,作業中の異常状態を骨格情報と画像情報により検出を行う.さらに,正常状態と異常状態の作業軌跡を LSTM によって学習し,危険状態の推定を行う.