抄録
本稿では,3次元空間の透視投影図として可視化された4次元超立方体において,手を用いた直感的な操作により4次元の回転を行う手法を提案する.本手法では,まず3種類の4次元の回転を行うための手の動きをそれぞれ定め,続いて各々の動きの認識手法を考案した.その中で,特に4本目の軸を回転不変面に含むような4次元の回転に対しても,投資投影図における運動の視覚イメージに合った手のジェスチャを与えることで,直感的な入力操作を可能とした.さらに,赤外線センサを用いてジェスチャ認識を行う回転可視化システムを作成し,提案する手の動きにより基本的な4次元の回転操作が可能であることを確認した.