抄録
オンラインでの講義、学会、ライブ配信などのイベントにおいて、出演者と観客の非言語的なコミュニケーションを実現するVibeShare を開発している。システムはスマートフォンおよびWeb ブラウザで完結し、観客は画面上に表示されたQR コードを読み取るだけで出演者にエモートを送ることができる。出演者は送られたエモートを視覚的に確認できる他、触覚デバイスを装着することでエモートに対応した触覚刺激を講演中リアルタイムで知覚できる。オンラインでの講演で実施したフィールド実験では、出演者から観客への問い掛け時や機材トラブルの発生時、発表終了時にエモートが集中しており、エモートが表情や頷き、拍手として機能していることが確認されたことで、オンラインでの出演者と観客の非言語コミュニケーションの実現を達成した。