2020 年 26 巻 p. 242-251
機械的固定工法防水システムは環境配慮型として普及しているが,耐風性に乏しく耐風性確保が課題となっている。そこで筆者らは太陽光発電(PV)パネルを屋根に平行にかつ隙間を設けて設置することで,PVシステム及び防水システムの風荷重低減に有効なシステムを提案した。PVパネルに作用する風荷重は,外圧とPVパネル裏面圧の差で与えられる。PVパネル裏面圧は,外圧時刻歴を入力値とした非定常ベルヌーイ方程式を応用して算出する。同様に防水システムに作用する風荷重もPVパネル裏面圧を使って評価できる。さらに,PVパネル裏面の風圧時刻歴を用いた非線形の有限要素法解析を行うことで防水システムの風応答も同時に検討する。