2022 年 27 巻 p. 9-18
歩行者空間の発生頻度の低い強風は速度成分の確率密度分布から予測できる.本研究はlarge-eddy simulationによって決定された単純街区の速度成分の確率密度分布について、ガウス分布とGram-Charilier Series(GCS)を用いて3次、4次の統計値によって修正したガウス分布を比較した.3次、4次のモーメントを適切に反映したGCSを用いることで、偏りのある確率密度分布を予測できること、ガウス分布と比較してより正確にパーセンタイル値を予測できることを確認した.また、3次、4次の統計値から確率密度分布がガウス分布によって表現可能であるかを判定できることが示唆された.