抄録
建築物外皮を構成する複層ガラスの応答に基づく、新たな風圧実測手法を提案する。複層ガラスを構成する2枚のガラス間の空気の挙動を考慮した荷重応答関係をモデル化し、無風状態で収集したデータを利用して不明なパラメータの値を推定することで、荷重変形関係を補完して、風圧推定式を得る。提案した手法の可能性と妥当性を、小型圧力箱を用いた実験により検討した結果、風圧がうまく推定できる場合があることが示された。しかし、いくつかの場合では推定誤差が大きくなることが判明した。これは、ガラス間の空気の温度と温度センサを貼付したガラス表面の温度の差と、パラメータ推定に用いたデータの不足によるものと推察している。